猫ロケット

夜空の星はねこの輝き。アニメ感想とか書きます。

ペリーヌ中尉はもう本当にすごい人なんです!

 ペリーヌ・クロステルマン。貴族の家に生まれた彼女は幼くしてウィッチの資質を見出され、家族の期待と貴族の誇りをその小さな体に詰め込み健やかに成長していました。ネウロイによって家族と、家と、国を奪われるまでは。

 

 そして彼女は、故国を取り戻す戦いに身を投じます。

 

 ペリーヌの魅力は、高潔な魂と未熟な精神が同居している危うさにあるんじゃないかと思っています。ノブレス・オブリージュを当然のものとして受け入れる彼女は、その血脈に誇りを抱き、魔女として華々しく戦い、私財を投げ打って故国の復興に尽くし、戦災で寄る辺を失った子供たちを引き取る優しさまで見せています。同年代の少女たちに比べればその立派さは立派すぎると言えるほどでしょう。

 家系に対する自負は言動の端々にあらわれいます。たとえばリーネにマリーゴールドのハーブティーが民間伝承だと指摘された際の「「お祖母様のお祖母様のそのまたお祖母様から伝わるものでしてよ!」という反論には血統への誇りが色濃く反映されています。

 

 その高貴さに対し、一方では年相応と呼ぶべき以上の未熟さもさらけ出しています。

 事情が事情とはいえ物語開始当初の彼女は主に社会性から見て散々です。使命感が空回りし、焦りから余裕を失い、いつもピリピリしていて、周囲とも打ち解けず、堅苦しい言葉を並べ立てる様子は、エイラいわく「ツンツンメガネ」。さらには坂本少佐への過剰な執着を見せつつ全く相手にされない始末。はっきり言ってひどいものです。

 

 ですが、そのアンバランスさは同時に伸びしろでもあります。私にとってペリーヌは、大人になった姿を想像するのが楽しみなキャラクターです。

 

 上記でも少し触れたように、彼女はウィッチとして戦った報酬の全てをガリア復興のために寄付しています。それはノブレス・オブリージュにしてもいささか度を越していて、周囲が不安を抱かくほどの入れ込み方です。ここにも彼女の合わせ持つ純粋さと極端さが現れています。

 とはいえ、それを笑う者はいません。アメリー・プランシャール、リネット・ビショップをはじめ、彼女は多くの理解者を得ました。彼女の味方はこれからも増えていくことでしょう。

 

 ストライクウィッチーズの活躍により祖国が解放されたのちは、その態度にも余裕が見えてきました。本来の穏やかさを取り戻した彼女がどのような淑女に成長していくのか、これからも目が離せません。

 再度繰り返しますが、ペリーヌは大人になった姿を想像するのが最も楽しみな人物です。

 

 

 

 さて、ペリーヌ名場面を挙げていきましょう!

 

  • 【ペリーヌ名場面】夢のなか、直った橋をお披露目するペリーヌ

 このあまりにも安直なヒーロー願望は幼さゆえの限界ではあるんだけど、だからこそ「子供たちを喜ばせたい」という純粋な願いが現れていてかわいいです。(2期9話)

 

  • 【ペリーヌ名場面】「綺麗な花には棘が…」

 思わず故郷を思い出し落ち込みそうになるペリーヌにエーリカが軽口を投げかけ、重くなりそうだった空気を和らげます。エーリカ名場面でもあります。(1期8話)

 

  • 【ペリーヌ名場面】サウナが苦手な謎の美少女。

 いったい誰なんだ… (2期6話)

 

  • 【ペリーヌ名場面】リーネにマリーゴールドティーが民間伝承だと指摘され激昂するペリーヌ

 「お祖母様のお祖母様のそのまたお祖母様から…」という言葉が家系への誇りを感じさせますね。あとブルーベリーが目にいいのも俗信らしいのでリーネちゃんはペリーヌをdisってる場合じゃない!(1期6話) 

 

  • 【ペリーヌ名場面】危険な作戦に緊張感が増す中「11人居れば絶対に勝てます!」と熱弁を振るう芳佳を見守るペリーヌさん

 ここの表情がやばい(2期11話)

 

  • 【ペリーヌ名場面】落ち込む静夏に優しく語りかけるペリーヌ

 劇場版のトレーラーにも使われたシーンなのはご存知の通り。宮藤を受け入れられない静夏に、自分もかつてはそうだったと語りかける優しい表情は、とても宮藤と決闘してた子には見えません。(劇場版)

 

 あとスーパー余談なんですが、ペリーヌはガリア解放の英雄でありアイドルであり美少女なので世間がほっとくはずがないんですよ! 中には悪い大人も混じってるかもしれないのでぜひ実務や交渉の方面で多少ダーティな事もできる参謀を味方につけてほしいところですね。もっさんにとってのミーナ的なポジションの人。

 さらに言えば、ペリーヌ自身が彼女の政治的な立場を利用するくらいのしたたかさも身に付けて欲しいところです。橋の修復費用を調達するのに家宝を売るなんてのは視野が狭いですよね。

 

 

 ともあれ、ペリーヌ誕生日おめ!