読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

猫ロケット

夜空の星はねこの輝き。アニメ感想とか書きます。

言葉の力――「スマイルプリキュア!」あかね初恋回のこと

 「スマイルプリキュア!」36話『熱血!? あかねの初恋人生!!』

 

 交換留学生の男の子ブライアンの世話をすることになったあかね。最初は戸惑っていたものの、彼といるのは楽しくて交流の日々はあっという間に過ぎていく。いつもの5人でお茶をしているときも、気付かぬ間にブライアンの話ばかり。そんなあかねを見たやよいは――「あかねちゃんさ――もしかしてブライアンの事好きなの?」

 

 やよいの「それは恋だよ!」っていう台詞、良くも悪くも言葉の持つ力を表していると思う。あかねの感情は彼女自身もうまく把握できておらず、それは恋かもしれないし恋ではないかもしれなかった。その微かで曖昧な感情をやよい達が「恋」だと決めてしまうことで、あかねは恋文を書いたりすることになる。

 これ、怖い話だよなあ。

 個人の問題を周囲の仲間が手助けして解決する、というのはスマプリの基本展開のひとつだけれど、今回に限れば元々なんでもなかったところを他の4人が問題を大きくしてしまっただけなんじゃないか。恋だの何だのと言い出さなければ、あかねは自然体でブライアンに接することができて、ごく普通に仲良くなって、見送りにも行けたんじゃないか。そんな気がしてしょうがない。

 

 結果的にはあかねは納得のいく行動をとることが出来たし、ブライアンにお別れをいうこともできた。「それは恋だよ!」という言葉はブライアンに対する気持ちを考えるいいきっかけになったのかもしれない。

 

 人の気持を代弁することは、それが良い方向に働くときもそうでないときも、とても大きな力を持つ行為だ。

 だから特にやよいやみゆきには、他人の内面を規程することの、その力を自覚してほしいんだ。それはマンガや絵本にも備わっている力だから。