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猫ロケット

夜空の星はねこの輝き。アニメ感想とか書きます。

艦これ4話以降のあらすじを教えてください

id:gyaamさんからご質問があったので分かる範囲で答えたいと思います。

 

3話での如月ちゃん轟沈の展開はびっくりしましたね。轟沈そのものは原作のゲームシステムにも存在するものなので意外でないと言えば意外ではないんですが、1、2話の段階で「もしかして誰も死なない路線で行くのかな?」と溜めがあった分、衝撃もまた大きかったのかもしれません。

 

視聴者にとっても驚きの展開でしたが、劇中の登場人物においてもショックな出来事であったに違いありません。特に、姉妹で仲の良かった睦月にとってはなおさらでしょう。

 

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吹雪は深く落ち込む睦月を見て心を痛めていました。吹雪自身もまた、初めて経験する仲間の死に動揺を隠しきれません。

しかし鎮守府にとっては轟沈は日常茶飯事に過ぎず、周囲の反応は冷ややかなものでした。姉妹艦の望月にすら「よくあること」と一蹴されてしまい、やり場のない憤りを抱きます。

せめて自分だけでも睦月の悲しみに寄り添ってあげなくては――吹雪はそんな思いから睦月のそばで彼女を慰めるうち、その場の雰囲気で睦月と深い仲になってしまします。

 

明くる日、睦月は再び吹雪を求めました。

 

同部屋の夕立の目を避け、睦月に案内されたのは駆逐艦寮の奥まった一室でした。

駆逐艦は消耗率の高い艦種です。そのため彼女たちの間では、出撃のストレスを紛らわせるために、あるいは単なる娯楽として艦娘同士で枕を交わすことが常態化していました。駆逐艦寮には(むろん非公式にですが)専用の部屋まであり、見張りの艦娘に駄賃を渡せば少しの間ふたりきりになることができます。何も知らない吹雪が連れて行かれたのもそんな部屋の一つでした。

鎮守府の持つ暗い一面に戸惑う吹雪。けれど、それで睦月が楽になれるのなら、彼女が立ち直れるのならと、睦月を受け入れることを決意したのです。

 

それからも二人は逢瀬を重ね、泥のように交わりました。しばらく経ったある晩のこと。吹雪の献身が功を奏したのでしょうか。あの日以来一度も笑顔を見せなかった睦月が、初めて笑顔を見せたのです。同じ枕に頭を埋めて、息もかかるほどの距離で向き合って、手を取り合って。睦月はささやきました。

 

「ありがとう、吹雪ちゃん」

 

吹雪はお天道さまに感謝しました。

 

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一方の夕立も、ルームメイト二人の変化には気づいていました。 夜ごとに二人で出かけていくのだから気づかない方が無理というものです。けれど夕立は何も聞かず、できるだけ以前と同じように明るく振る舞いました。

 

ところが、その気丈さは夕立を苦しめていきます。いつしか胸には黒く重苦しい感情が積み重なっていきました。自分の闇に耐え切れなくなった夕立は、何かにつけて理由をでっちあげ、一人で行動しがちになっていきます。

 

その日も夕立は一人で甘味処に向かいました。夕立の様子に何か思うところがあったのか、間宮は特別サービスだと言って特製あんみつを差し出します。心遣いに感謝する夕立。しかし疲れが溜まっていたのか、一口食べたとたんに急激な眠気に襲われ眠ってしまいます。

目が覚めるとそこは店舗の奥にある間宮の部屋でした。お香でも焚いているのか不思議ないい匂いが鼻をくすぐります。

「目が覚めたのね」

間宮によると、急に眠った夕立を部屋まで連れてきて介抱していたとのことでした。そのため今日はもう閉店にしてしまったそうです。

お礼を言って立ち去ろうとする夕立でしたが、間宮に引き止められました。悩み事があるなら話してごらん、と。窓から差し込む夕陽が逆光になり、間宮の表情は見えませんでした。

実は間宮は気落ちした艦娘を見定め、デザートを口にするように、その艦娘に手を付けることを楽しみとしていたのです。 夕立はそのことを知らず、察知する余裕もなかったために彼女の術中にはまります。間宮になだめられるうち、話すつもりではなかったのに、ぽつりぽつりと語り始めてしまいます。

 

自分が睦月を救ってやることのできなかったふがいなさ。

吹雪に頼ってもらえなかったやるせなさ。

吹雪と睦月、どちらに対するものともつかない嫉妬心。

三人でいてもまるで一人ぼっちでいるような感覚。

 

聞き終えた間宮は、まるで初めから答えが分かっていたかのようにうなずきます。

「寂しかったのね」

「寂しい……?」

自分の気持ちがそんな単純な言葉で言い表わせることにようやく気づきます。

「わたし、寂しいっぽい……」

 

間宮の胸に顔を埋め、夕立はとめどなく涙を流します。間宮は優しく受け止めてくれました。部屋に漂う甘い香りのせいなのか、間宮の手が服の中に滑りこんできたときもそれが変な事だとは思いませんでした。体がふわふわした感覚に包まれます。夢を見ているような時間があっという間に過ぎていきました。

 

「今日のことは内緒ね」

事が済んで、間宮は妖しく微笑みます。とはいえ、その時の夕立には優しいお姉さんが微笑んだように映っていたのでした。

 

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一見、落ち着きを取り戻したかに見えた睦月。しかし今度はその反動なのか、吹雪を失ってしまうことを怖れるあまりだんだんと過保護になりつつありました。日常のささいな出来事であればほほえましいものでしたが、旗艦でもない吹雪をかばって中破するなど、問題行動も起こすようになります。さすがの川内もこれは捨て置けず、神通ともども厳重な注意を行いました。

しかし睦月は上の空。吹雪以外のことなど眼中になかったのです。

 

そんな睦月がいま最も警戒していることは、吹雪が着任したときからの目標――すなわち、赤城の護衛艦になることでした。

 

赤城は鎮守府の主力となる艦娘の一人です。正規空母ともなれば資源調達や鎮守府海域の哨戒などの補助的な任務ではなく、常に最前線へおもむくことになります。そんな空母の護衛なのですから、危険な任務であることは言うまでもありません。

そんな赤城に憧れていてはいつか吹雪も沈んでしまう。吹雪を近づけてはいけない……ついに睦月は、意を決して赤城のもとに向かいます。

ところが、赤城の返答は素っ気ないものでした。

 

艦娘は深海棲艦に立ち向かえる唯一の存在です。私たちが戦うほかに人類を守るすべはありません。むろん戦いのさなかに運悪く沈んでしまうこともあるでしょう。ですが、そうならないように艦隊を組み、日々訓練を行っているのです」

 

艦娘として、軍人として、世界の守護者として全く隙のない完璧な答えです。それに対して吹雪を死なせたくない一心からくる睦月の行動はいかに醜い自己満足であったことでしょう。睦月は涙を流し、そして赤城を憎みました。

――この人は吹雪を死なせる側の人だ。吹雪は自分が守らないと。自分を救ってくれた吹雪を、今度は自分が守るんだ。

 

三人部屋の空気はだんだんとぎこちなくなっていきます。そんな中でも吹雪はいつも赤城の話をします。まるで自分のことのように誇らしげな語り口が、ひどく癇に障りました。

 

「……もう赤城さんの話はやめて!」

「睦月ちゃん?」

「あの人は戦う機械なんだ! 涼しい顔で敵を倒して、それでまた次の敵を倒しにいくだけ。味方の死なんて気にもかけない!」

「な、そんな言い方……」

「あんな人に近づいたら吹雪ちゃん、いつか死んじゃう……だから……!」

 

だから。

 

「――吹雪ちゃん、艦娘を辞めて」

 

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疲れたのでここまで。なお最終的にはいろいろあってハッピーエンドです(投げっぱなし)。