猫ロケット

夜空の星はねこの輝き。アニメ感想とか書きます。

「特命戦隊ゴーバスターズ」 面白かった

 なんという安直なタイトル。でも「特命戦隊ゴーバスターズ」面白かったです。最終回よかった。

 

 亜空間に残された人々も陣も消えてしまって二度と戻らない。事実だけを見れば失ったものは何も取り戻せなかったのだけれど、だからこそ残された人々は連帯し、意思を継ぐということでもある。寂しいけれど希望のあるお話だった。

 

 敵陣営のエンターも魅力的だった。実質的には影の主役と言ってもいいくらいだと思う。元々はメサイアが作ったアバター(亜空間に取り込んだ人々のデータをつなぎ合わせた擬似人格)だった彼が、ゴーバスターズとの戦いの中で人間のデータを収集していくうち、独自の個性を得ていく過程は楽しかった。むしろ主役サイドよりもエンター側に肩入れして視聴していた時もあって、「愛」のデータを収集してしまったがゆえにエスケイプに対して葛藤を抱くあたりの描写は印象に残っている。成長という観点では伸びしろが大きい分ゴーバスターズよりもよほど主人公してたよね。 

 もちろん子供向け番組なんでさほど露骨ではないんだけれど、ちゃんと見れば気づくようにしているあたりはさすがだと思った。エンターさん影の主役! 

 

 あとチームで戦うことを前提とした世界観なのも面白かった。敵の出現位置や出現時刻を知るにはオペレーターの観測が必要だし、主人公が操縦するロボットには開発者がいるし整備士もいる。ヴァグラスが本拠地に攻め込んできたとき、非戦闘員が集まって時間稼ぎする場面なんか熱かった。ヒーローにはそれを支える人たちがいるっていうの、子供はどう感じるんだろうね。*1

*1:同時期に放映してた「仮面ライダーフォーゼ」も、直接戦闘を行う仮面ライダーとその後方支援というチームだったので、僕が知らないだけでよくある構成なんだろうか