猫ロケット

夜空の星はねこの輝き。アニメ感想とか書きます。

ほむさや考えた

 上条恭介は見舞いに訪れる幼なじみが時折連れてくる同級生の女の子のことが気になっていた。長い入院生活のなかでひそかに左手の演奏技術も磨いていた彼だったが、ある日右手の怪我が治った勢いでうっかりヴァイオリンだけでなくまどかの弦も演奏してしまう。

 復帰リサイタルが開かれたことはやがて周囲の知るところとなり、深い衝撃を受けるさやかとほむら。お互いが同じ境遇にあることを知った二人は、やがてどちらからともなく傷を舐めあうようになっていく。

 しだいにエスカレートしていく行為。二人の影には不安の色が濃く漂っているものの、それは絶望の淵のぎりぎりで踏みとどまるための無意識の抵抗だった。